市街化調整区域とは?魅力はあるけれど、土地を選ぶ前に知っておきたい3つのこと
家探しをしていると、一度は目にする「市街化調整区域」という言葉。
売り出し情報に「資材置き場」と書かれた土地を見かけて、「家は建てられないの?」と思ったことはありませんか。空き地に見えるのに、建てられない。価格が気になって、足を止めた人もいるかもしれません。そうした土地の背景に、市街化調整区域という区分があることがあります。
市街化調整区域は、市街化を抑える区域として都市計画で定められた場所です。家を建てるには役所の許可が必要で、その許可は原則として認められません。農地や緑が残る、ゆとりのある景色が魅力のエリアですが、建てられる土地に出会える機会は多くありません。Klang Realtyは、寒川町の調整区域の暮らしに魅力を感じています。だからこそ、調整区域だけに絞らず広く探しながら、建てられる土地が見つかったときは、契約の前に弊社が調べてお伝えします。
市街化調整区域とは、どんな場所?
都市計画法で「市街化を抑制すべき区域」とされた場所です。
都市計画では、町を二つに分けています。すでに市街地になっている、またはこれから計画的に市街地にしていく「市街化区域」と、市街化を抑える「市街化調整区域」です。神奈川県では、昭和45年6月10日にこの区分(線引き)が行われました。
調整区域で家を新築・改築するときや、建物の使い方を変えるときは、原則として知事の許可が必要です。農林漁業を営む人の住宅のように、許可が不要とされるものもあります。
寒川町の都市計画区域は1,342haです。そのうち市街化区域が723ha、市街化調整区域が619haです(令和8年4月1日現在)。町の約46%が調整区域にあたります。
市街化調整区域の魅力は?
農地や緑が残り、家が建て込みにくいぶん、ゆとりのある景色が広がります。
調整区域は、市街地を広げすぎないために定められた区域です。神奈川県の手引でも、農林漁業的な土地利用に重点が置かれた区域とされています。そのため、まわりに畑や緑が残りやすく、開けた景色の中で暮らせます。
Klang Realtyは、この景色と暮らしの空気に魅力を感じています。一方で、その魅力を守るための決まりが、家を建てる許可の厳しさにつながっています。
知っておきたいこと1:なぜ、建てられる土地が見つかりにくいのか?
空き地に見えても、許可の条件を満たす土地は限られるためです。
建てられる場合はありますが、条件は人・土地・建物ごとに細かく決まっています。神奈川県の開発許可の手引(令和8年6月版)には、住宅が認められる主な例が載っています。
- 農家などの分家住宅:線引き前から本家が所有していた土地であること、既存の集落内かその周辺であること、敷地が原則150㎡以上400㎡以下であること、市街化区域に建てられる土地を持っていないこと、などの条件があります。
- 既存の建物の建て替え:適法に建てられ、いまも適法に使われている建物を、原則として同じ敷地で建て替える場合です。
- 一定の集落内の土地(旧「既存宅地」):線引き前から宅地だったことや、周辺の建物の数などが条件です。この制度は2001年に廃止され、いまは許可制になっています。
- 地区計画の区域内:その計画に合う建物であれば認められます。
条件を満たしていても、許可の前には開発審査会の審議があり、許可できない場合もあります。見られるのは土地の広さや場所だけではありません。「誰が」「いつから所有していたか」まで見られます。
つまり、土地の広告だけを見ても、建てられるかどうかは判断できません。
知っておきたいこと2:売るとき、建て替えるときはどうなる?
許可が人や建物の経緯と結びついているため、売却や用途変更でも、改めて許可が必要になる場合があります。
たとえば、分家などの事情で許可を受けて建てた自己居住用の住宅を、相続人以外の人へ売るときです。この場合は、一定の要件を満たしたうえで許可を受けます。買う側にも条件がかかることがあります。その市町に住んでいる、または勤めている、ほかに住宅や建てられる土地を持っていない、などです。
調整区域の建物は、都市計画法に適合して建てられたかどうかが、建て替えの前提になります。許可書などの書類で確かめる必要があります。
県の基準には、建物の用途変更について、許可の前に売買契約を結ぶ場合は、許可が下りることを契約成立の条件にする考え方が示されています。調整区域では、順番が大切です。「許可の見通し」が先で、契約はその後です。
知っておきたいこと3:土地・建物・お金の順番
調整区域では、「建てられるか」「どんな家か」「お金」の順に考えます。
建てられるかどうかが決まらないうちは、建物の計画も資金計画も先へ進められません。Klang Realtyでは、次の順番で進めます。
- その土地に、お客様が建てられるかを調べる
- 建てられる場合に、建物の広さ・形・工事費を詰める
- 借りられる額ではなく、無理なく返せる額から資金計画を立てる
市街化区域の土地と同じ物差しで、価格だけを比べないことが大切です。
Klang Realtyが調べること
気になる土地が見つかったときに、弊社が調べるのは次の点です。
- その土地が市街化区域か、市街化調整区域か
- 建物がある場合は、許可を受けて建てられたものか(許可書などの有無)
- お客様の事情で、認められる例外にあたるか
- 建築計画と資金計画の見通し
最終的な許可は、県が申請を審査して決めます。弊社が調べられるのは、見通しまでです。分かったことと、まだ分からないことを分けて、そのままお伝えします。
向いている人/向かない人
調整区域だけで探すのは難しい人
- 住み替えの時期が決まっている
- 価格を最優先に、土地を探している
- 将来、市街化区域に変わることを前提に買おうとしている
時間をかけて探す価値がある人
- 家族・親族が、線引きの前から持っている土地に家を建てたい
- すでに調整区域にある自宅の建て替えを考えている
- 農林漁業を営んでいる(住宅の扱いが別に定められています)
- 調整区域の景色が好きで、出会いを待てる
よくある質問
市街化調整区域には、一生家を建てられませんか?
原則は建てられません。ただし、分家住宅、既存建物の建て替え、地区計画の区域内など、例外で許可される場合があります。許可は個別に判断されます。
調整区域の土地は、なぜ見つかりにくいのですか?
空き地に見えても、家を建てるには許可が必要で、その条件が人・土地・建物ごとに決まっているためです。条件を満たす土地は限られます。
調整区域の中古住宅を買っても大丈夫ですか?
その建物が適法に建てられたかどうかで、答えが変わります。建て替えや用途変更には許可が必要な場合があります。買う前に、建物の経緯を調べることが必要です。
寒川町に市街化調整区域はありますか?
あります。都市計画区域1,342haのうち619haが調整区域です(令和8年4月1日現在、約46%)。
将来、市街化区域になることはありますか?
区域の見直し(線引き見直し)は神奈川県が行います。寒川町では、昭和45年の当初の線引き以降、見直しが重ねられ、直近は第8回(令和7年11月11日告示)です。町北部では、町が土地利用の検討を進めており、「構想案」は令和9年度中に掲載予定とされています。この構想案は、町の方針を確定するものではありません。区域が変わるかどうか、いつかは、町のホームページ(2026年9月3日更新)の時点では分かっていません。変わることを前提に土地を選ぶことは、おすすめしません。
気になる土地があるときは
「建てられるか分からない」という段階の相談も受けています。購入を前提にする必要はありません。気になる土地の住所や広告があれば、それをもとに調べます。調整区域の暮らしに興味がある方は、ご希望を伺っておき、建てられる土地が出たときにお知らせすることもできます。初回の相談は無料です。
自分で調べる場合の窓口は、寒川町の都市建設部都市計画課(その土地の区分)と、神奈川県の平塚土木事務所まちづくり推進課(開発許可・建築許可)です。
情報の確認元と確認日
確認日:2026年10月22日 更新日:2026年10月22日
- 神奈川県「都市計画法に基づく開発許可関係事務の手引」令和8年6月版(ページ更新日2026年6月30日)
- 寒川町「寒川町の都市計画」(ページ更新日2025年11月11日)
- 寒川町「北部地区の土地利用検討について」(ページ更新日2026年9月3日)
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